オタクの皆様に質問ですが、そこまで身構えず比較的フラットな気持ちでコンサートを見に行って、思っても見なかったところから特大爆弾を浴びて帰ってきたことはあるだろうか?
わたしにはある。
というか、ついこの間経験した。
先日、お世話になりまくり友人(約1ヶ月前わたしがジャニーズWESTのライブツアーに参加した際にわたしの介護をしてくれた彼女)*1が声をかけてくれたので、SixTONESのライブツアー『on eST』に行った。のだが、そこで予期せぬ方向から盛大にぶん殴られた。
長いことドルオタやっててついでにジャニオタだが、それでもわたしのSixTONESへの知識は茶の間に毛が生えた程度、強いて言うなら彼女からもらうCDのお陰で今までリリースされた楽曲は全て網羅はしてるもののそこまで深くは聴き込んではいない、でも好きな曲は何曲かある!そんな感じで頭にセトリすら入れてないような比較的ライトな状態で見に行った、のが間違いだったのかもしれない。
結構な勢いで殴られた。
そう、松村北斗の顔面に。
とにかく準備と銘打って二週間程SixTONESの楽曲を毎日聴き込んで、やっぱりうちわもないとかなーSixTONESさんなら髙地くんかな、友人は慎太郎くん担だしMy Hometownだしな、と思って前日ギリギリに思い立って髙地くんのうちわを作成して望んだ当日、まずは座席の説明からしよう。
昨今デジタルチケットが導入されているジャニーズのコンサートは、当日会場にて発券をしてみないと己のチケットがどこの座席かわからない。
先日同会場だったジャニーズWESTのコンサートでは最後列も最後列の完璧天空席だった為その経験値しかない状態で、今回はどこかな〜、せめてアリーナだと嬉しいんだけど、とそんな気分で当日会場に行って相も変わらず超絶スムーズに発券、指定された座席を探してみると、
………………あれ、もしやこれアリーナどころかだいぶステージの近くなのでは?
静かに歓喜の声をあげる我々。
しかも開演直前にわたしがトイレ渋滞に巻き込まれている間に座席を間違えていたことが発覚し、正しい座席がなんと比較的前方の中央の可動式花道の脇。トイレから帰還したわたしが
「え!?ここ!?ほんとに!?」
とアホほど動揺している間にあっという間に暗転、気が動転してるままに公演が始まった。
そして訪れる運命の時。
その瞬間は唐突だった。
事故に遭うときはいつだって突然なのだ。
コンサートも中盤。
『My Hometown』がの歌唱が終わり、去っていく慎太郎くんと髙地くんの姿をかわい〜〜〜〜と眺めていたら、メインステージ上にそれぞれ上手と下手に一組ずつスタンドライトと小さなテーブルとイスが現れ、小さな書斎のような雰囲気がふたつ作られた。そしてステージ上に現れる『って、あなた』を歌う二人。
大我ちゃんのお衣装がかわいいな、と思いつつ眺めていた曲中、両サイドに設置されていたスクリーン、我々がいた上手側がパッとカメラ映像に切り替わり、彼ーーー松村北斗くんの顔がパンと画面に大写しになった瞬間、非常に安直な表現で悔しいのだが、まるでガツンと鈍器で思いっきり殴られたかのような衝撃が走った。
「え!?!?!?!?顔、良!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
小ぶりなラウンドタイプの眼鏡をかけて、赤い縫い目があしらわれた白いトレーナーの衣装を纏い、時々ふ、と目を伏せ汗を拭うその憂いを帯びた表情に全てを持っていかれ、その後もずっとステージ上の彼から目を離せなかった。
その衣装の、恐らく『赤い糸』をあしらったのであろう縫い目のように、わたしの視線もまるで縫い付けられたようにずっと彼を夢中で眺めていた。
結果、白く光るペンライト(ペンライトだけは事前に購入した)を握りしめ地蔵のようにその場に立ち尽くすほかなく、出来ることなら「今回は比較的ライトな気分で現場入れますわたしw」などとのたまっていた数時間前の己をそのペンライトで殴り倒してやろうかという気分だった。
世界の誰よりも美しく見えた。
その瞬間、彼らの全てが。
その切長れの瞳が弧を描いてステージの上を滑る様子をただただ固唾を飲んで眺めていることしかできなかった。
……などとまるでこれは小説か?というような文章を思わずこんな雑多なブログで書いてしまう程度には釘付けになっていた。
元も子もない表現をするが、
とにかく顔が好みすぎたのだ。
己の想像以上に。
今までのアイドルオタク人生、顔の良さだけで一気に持っていかれた経験は、実はあまり多くはない。
それもあってあの瞬間、一気に殴られたように目が覚めたのはあまりにも衝撃的だったし、思い返すと貴重な経験だった。
きっと人生で何度あるかわからない体験だろうと思う。
呆然としながらそのままコンサートは進んでいったが、だんだん取り戻していった自我の中、大好き楽曲『Strawberry Breakfast』でMVのように花道を歌いながら歩くSixTONESに大興奮、一昨年末から何度もテレビで眺めたイミレを実際に生でこの目で見た瞬間は、なかなかに感慨深かった。
そんな中でもわたしの視線は度々北斗くんに縫い付けられていて、全員満遍なく見ているつもりだったが恐らく視線の4割くらいは彼を見ていたので6人いるうちの割合的には多めの配分だったと思う。
今までも彼らのYouTubeは度々見ていたし、主演映画の際にホクトホリックのananが凄まじい数平積みされていたのだって、友人と一緒に書店で見てた。
当時ananのみならず大量の雑誌の表紙を飾っているのもすごいなあと眺めていたし、己がちょくちょく買っているドル誌の彼らのページだって眺めていて、彼の一万字………は……あれ、読んだっけ、ちょっと自信がないけど………
とにかく自分が他グル担とはいえ、友人の担当だったから比較的近い距離で摂取していたつもりだったので、自分の中ではなんとなーく彼らを知った気になっていた横っ面を、あのユニット曲の瞬間どかーん!!!と一気に殴られた気がした。
彼の顔面に。
わたしは表面だけでも知った気になっていただけで、本当は何にも知らなかったのだ。
彼の顔面があまりにも好みだったことすら気づいていなかった。
それが分かっただけでも僥倖だ。
そんなこんなで思いもよらぬ流れ弾に翻弄されながら進んでいったコンサートもアンコール、会場内がテンション最高潮でてんやわんやしている中、花道をファンサしまくりながら練り歩くSixTONESにわたしも夢中になってペンライトを振っていた。
そんな我々の真脇の花道、たくさん手を振りながら笑顔で歩いていく彼ら。北斗くんがゆっくりとすぐ隣を歩いていくのに、わたしは完全に見惚れていた。
コンサート終わりのその翌日、休みをフル活用してYouTubeに上がっていた松村北斗トリセツ動画を延々と見続けたのは当然の結果だった。
新たなる出会いだったのだと思う。
あの日朱鷺メッセで、確かにわたしのアイドルオタク史に『松村北斗』という新たなる1ページが刻まれた。
きっとわたしは、あのスクリーンに彼の顔が大写しになり、衝撃が走った瞬間を忘れることはないだろう。
それでもまだ、わたしは彼のことをよく知らない。この状態ではまだ『落ちた』と言い切れない気がするのだ、個人的に。
これから日が経つにつれ、確かに『落ちた』と口にする日がやってくるのかもしれない。
もしその時にこの記事を読み返したとき、わたしは何を思うのか。未来の自分への宿題にしておこうと思う。
………とはいえ、とはいえ。
アンコールも終盤、『この星のHIKARI』を聴きながら喜びと幸せを噛み締めるわたしの目の前、花道をゆっくり歩いてきた髙地くんがわたしの持っていたうちわを目に留めた結果、
わたしの目を真っ直ぐ捉えながら確かにわたしに向かって指を刺し、あのとろけるような笑顔で繰り出された爆裂ファンサを浴びた結果、思わずその場に崩れ落ち、「恋!!!!!!!!!!!!」
と叫びそうになったのは、また別の話。
*1:ついでいうとこのブログ登場率最多のNさん。いつもありがとう